せめてウクライナ並みの対応を2013年09月10日 16:03

放射能汚染の実態と現状回復の義務

Qベクに千葉県佐倉市の土壌の測定依頼がありました。測定を依頼されたのは、原発事故後、岡山県に移られた方でQベク製のエアーサンプラーのユーザーでもあります。土壌は、佐倉市宅地内の3ポイントで表面から 5Cmの土を採取して混合したものだそうです。
測定した結果、セシウム合計で250Bq/kgが検出されました。電話で結果を伝えたのですが、2011年6月に同じ方法で採取した土壌からは800Bq/kgが検出されたそうです。数値は当時より下がりましたが、ご本人が言われていた通り「地下にしみ込んだ」か「風で飛ばされたか」の結果なのでしょう。
この方の直後に埼玉県狭山市の土壌の測定依頼がありましたが、同様に250Bq/kgのセシウムが検出されています。
又、茨城県水戸市に出張した娘婿に持ち帰って貰った土壌からは、我が家のアルマジロ測定器(1cm角のCsIシンチレーター)で測った範囲では、500Bq/kg近いセシウムを検出しています(試料が280gと少ない事もあり、Qベク機で計測していませんので参考程度の情報ですが・・・)。

関東圏の土壌からは、ほぼ例外なくセシウムが検出されるようです。勿論、福島第一からの距離に応じた多寡はありますが、あらためて福島第一原発事故による放射能汚染の凄まじさを思い知らされます。
門外漢の私には正しい計算方法は判りませんが、ある専門家のサイトに掲載されていた換算式によれば250Bq/kgの土壌汚染が外部被曝量に与える影響は、0.03μSv/h程度ではないかと思います。然し、問題は「土に触れる」「風で舞う」結果としての内部被曝の方であり、とても心配になります。

この様な実態を目の当たりにして思う事が2つあります。

①まず実態を押さえる事。日本全体の汚染実態の把握です。
 これまでもそうですが、今後も国や自治体から本当のデータを得られそうにもありません。   
 散発的な発表ではなく、全国にある市民測定所が中心になってでも、最寄の土壌調査を 
 行い公開してゆくべきだと考えます。
 ホットスポットなどの線量の高さが話題になり、その公表は大切な事だと思いますが、試
 料採取の条件を出来るだけ一定にして生活の場での様子を毎年記録してゆくべきだと思
 うのです。案外、関東圏に住んでいる人達もこういった汚染の実態を知らないのではない
 かと思われます。東電も政府も再稼動に向けて原発事故の風化という解決を狙っている
 訳で、事実を押さえ積み上げてゆく事が大切になってくると思います。
 Qベクを含め、各地の市民測定室の経営はどこも大変になってきているようですが、正し
 い情報を知り、記録し、伝えてゆく責任があると思います。

②避難者への対応のあり方
 良く知られているように、チェルノブイリ原発事故に伴う放射能汚染地域の住民へのウクラ
 イナ政府の対応は事故による年間の追加被曝量に応じて次のようになっています。
 ・5mSv以上   移住義務ゾーン
 ・1~5mSv   移住権利ゾーン
 ・0.5~1mSv 放射能管理強化ゾーン
 
  このうち、移住権利ゾーンというのは、移住するかどうかの判断を住民に委ね、移住を選
 択した場合の移住先の住居・仕事は国(ウクライナ政府)が責任を持つものです。
 一方、日本政府や福島県が一貫して採っている政策は「住民を被災地から逃がさない」
 の一点に尽きます。
 GDP世界第3位の日本。五輪招致に向け原発事故問題で大見得を切った日本。どうし
 て、ウクライナ政府と同じレベルの政策はとれないのでしょうか?
 そもそも、多くの国民にとって国とは一体何を期待すべきものなのでしょうか?何か期待
 できるものなのでしょうか?本当に判らなくなってしまいます。

【ウクライナ政府の対応を詳しく伝えたサイトです】
 http://arita.com/ar3/?p=4754