高木基金からの市民科学助成2014年07月20日 10:21

昨秋11月以来、しばらく更新できませんでしたが、又、閑を見て更新してゆくつもりです。

2000年10月に亡くなられた高木仁三郎さんは核化学の研究者でしたが、自らを「市民科学者」と位置づけて既存のアカデミズムからの飛翔を目指した方でした。その揺籃期から隠蔽体質が問題にされていた日本の原子力行政のあり方に疑問を持ち、武谷三男さんらとともに原子力資料情報室を立ち上げた方です。高木さんは自ら市民科学者を目指すとともに、市井に科学する市民を育てることに努められました。
高木基金は、高木仁三郎さんの遺志に基づき、「市民科学」を目指す個人や団体に調査研究への助成を行うことを目的に設立されました。その運営は、高木さんの遺産と会費・寄付によってまかなわれています。

Qベクでは、エアーサンプラーの製作・運用に関して基金からの助成の申請を行い、書類選考~東京でのプレゼンテーションといった審査を経て、この度、2014年度の助成対象となりました。http://www.takagifund.org/archives2/detail.php?id=246
年間40万円の経済的支援は大変に嬉しいことなのですが、それ以上に高木基金が持つ人的ネットワークを通して全国の団体と結ばれる下地ができたことを喜び、今後を期待しています。

     高木基金「市民科学」助成対象となったQベクエアーサンプラー

基金の助成対象となったのは、Qベク エアーサンプラーの開発・改善と運用についてですが、個別の作業内容としては以下のようなものが基金の支援対象となっています。

 ①流量計の組込み
    できれば流量積算計まで組込みたいと考えています。
 ②防滴フードの組込み
    既に3種類の試作品テストを終えています。
 ③フィルターの放射能測定方法の確立
    福島で放射性浮遊塵の調査に使われている企業があり、現地に赴 
    いて教えを請う予定です。
 ④一般環境調査を含む、環境団体への協力
    北九州市で環境団体の調査をお手伝いしました。
    桐生市で放射性浮遊塵の調査をしているグループに貸し出しまし
    た南相馬市で放射性浮遊塵の調査をしているグループにサンプル
    機を出荷しました。
 ⑤設計図、製造方法、部品調達方法などをインターネット上に公開し、
    個人や団体が自作できるようにする。

   今年度中には、これら全てを完了すべく努力します。





エアーサンプラーの騒音対策④2013年05月30日 17:53

エアーサンプラーの騒音対策として、ブロアーの吸引流量をつまみで可変にする市販の回路の組込みを行い840円のオプションとした事を書きました。毎分80リットルを吸入するミドルボリュームエアーサンプラーに制御回路を入れる事で、ミドルボリューム~ローボリュームまで連続可変可能としたのですが、制御回路を作っている際に、スイッチを追加するだけで更に低回転の方向に吸入量のレンジを広げられる事は判っていました。
そこで、手許にあったレンタル機にさっそくスイッチを組込んでみました。下の36号機の写真にあるようにボリュームつまみの隣にトグルスイッチを設け「ハイ⇔ロー」の切り換えができるようにしています。スイッチで選択されたハイ・ローのそれぞれに対しボリュームつまみが効きます。
実際にフィルターを取り付けた状態でローに切り替え、ボリュームつまみを10時くらいの位置まで下げるてやるとモーターは止まってしまいますが、それ以上ではなかなかスムースに回転が上下します。スイッチを入れた事で部品代が80円程高くなりますが、これくらいの差額であれば従来通りの840円のオプションとします。
       36号機。ボリュームつまみの上に見えるスイッチで強弱を切り換える

下の写真は右から、
 35号機:スタンダードモデル。つまみが無く風量は毎分80リットルで固定です。
 02号機:「ボリュームつまみ」だけを取り付けた可変機(暫定モデル)。
 36号機:「強弱の切り換えスイッチ」と「ボリュームつまみ」が付いた可変機。

今後は、可変機のオプションを指定された場合、36号機同様に「強弱の切り換えスイッチ」と「ボリュームつまみ」の両方が取り付けられる事になります。
これでエアーサンプラーの改善作業は一旦終了とします。
                    異なる3種類の機械

サーベイメーターとエアーサンプラー2013年05月26日 16:24

Youtubeで、Qベク エアーサンプラーの説明をした折に、九州大学が2011年3月下旬~4月上旬にキャンパス内に設置した4台のサーベイメーターと1台のハイボリュームエアーサンプラーが福島第一からのヨウ素131を、どう捕らえたかの資料を使用しました。
その後、インターネット上で「サーベイメーターでは、放射能汚染を捕まえる事はできない」と言った書き込みがいくつか見られました。
私が言った趣旨は、内部被曝につながる空気環境の汚染を調べるには、エアーサンプラー
が適している。とりわけ汚染が比較的少ない場合はエアーサンプラーでないと検出できない事が多い・・・と言う事です。しかし、サーベイメーターにはサーベイメーターでしか果たせない役割があり、両者は用途に応じて使い分ける性格のものです。エアーサンプラーには「放射性浮遊物を含めた空気環境」の標本を作る能力しかありません。

私が最初にサーベイメーターを買ったのは、もう15年も前の事です。英国製でガイガーミュラー管を使ったパーソナルドシメーターでした。現在は、ECOTEST社のMKS-05と、写真のiRad-Geigerという機種を持っています。MKS-05というのは良く知られた機種ですが、iRad GeigerというiPhone用の機械はあまり知られていないようです。最近は円安になってしまいましたが、$199という低価格ながら実に高機能で重宝します。
           iRad Geiger。 iPhoneのマイクジャックに差し込みます

このiRad Geigerは、iPhoneの無料アプリケーション下で作動します。β線のシールドはされておらず、β+γ線で測定し表示します。iPhoneのGPSと組合わせて地図上に観測地点を書き込みますが、計測間隔を登録しておけば自動的に線量を記録するため、例えば、車で移動しながら広範囲の汚染概況のデータを得るといった用途に適しています。得られたデータは予め登録されている送信先にボタンひとつで緯度・経度・高度・時刻情報を含めた線量ファイルをメール送信してくれます。
                   iPhone上の地図データ

私は、この機械のインターバル機能を使って自宅の15分間の平均データを1年以上取り続けています。雨に打たれても良いように写真のような「モニタリングポスト(?)」を作成してこの中に収めて常時作動させています。1ヶ月くらい動かしてデータをパソコンに送り、パソコン上のExcelシートに貼り付けるだけですので、ほとんど手間が掛かりません。実にシンプルで使い良い設計です。
使用しているiPhoneは機種更新で使わなくなった3Gで、WiFi環境でデータのやりとりをします。それにしてもiPhoneというのはタフな機械だと感心します。バックライトは1年以上点きっぱなしなのですが・・・。
                    ミニモニタリングポスト
                    24時間の監視体制

iRad Geigerの詳細は、下記のサイトでご覧ください。以前はCreative Electronという会社だったと思いますがApple傘下に入ったのかな?

エアーサンプラーの騒音対策③2013年05月25日 23:08

いろいろと、試みた騒音対策も思った以上に難しい事が判りました。成果らしい成果と言えば遮音ケースくらいのもので、これも5~6dB音量を下げる程度の効果に対しては費用が
大き過ぎると思います。
残るは、ブロアモーターの回転数を意図的に下げる手段です。折角の、80リットル/分の能力を減殺する事になりますので、当初、気が進まなかったのですが、「吸入量が減った分は設置期間を延ばせば良い」と割り切る事としました。なにせ、夜間にテストをしている際に通行人から「温泉街を歩いているようですね」等と言われる始末ですから・・・。

B2-1:ブロアーファンそのものを低回転モデルに変更する
B2-2:ACアダプターを低容量のものに変更する
これらは簡単な作業ですので、いろいろな組合せを実際に試みました。当たり前の事ですが、静かにする事は可能ですが、とりわけB2-1のようにブロアーそのものを低能力のものに換えてしまうと、何か一大事が発生した折には逆に「多少、騒音が大きくても良いから、十分な吸引量が必要」という事になりかねません。
いざという時は80リットル/分を発揮できるようにして、回転数を可変できるようにするというB2-3を基本方針として検討しました。

インターネットで、安価で手軽な可変電源がないか探していたら、秋月電子通称が販売しているキットの中に手頃なものを見つけました。「大容量出力可変安定化電源キット」と言う長い名称がついており、価格は500円です。これに「1kΩバリコン」と「ボリュームつまみ」を入れて570円。可変レンジ切り替え用の「トグルスイッチ」を含めても650円。何とかなりそうです。

早速取り寄せて、組み立ても終えてテストをしました。可変機能は良いのですが、基板の中心であるLM350TというレギュレーターICの発熱が大きくて、回転を絞ると数秒で保護回路が働いて停止してしまいます(正確には、そよ風程度には回っているようです)。説明書にも入出力電圧差が3Vを超えるような減圧の場合は、大きなヒートシンクが必要になると書かれています。簡単なアルミケースで済まそうと思っていたので、又、費用と一仕事が必要になります。しばし沈思黙考・・・。
「・・・待てよ・・・これは強制冷却にすれば行けるんじゃないか?」
            秋月電子通商の可変電源キット。小さくてシンプル

つまり、ヒートシンクなどは取り付けずに、ブロアー自身が起す風でICを強制的に冷やしたらどうか・・・と言うアイデアです。いろいろ場所を考えテストしましたが、下の写真のようにエアーサンプラーのモーター部の底(ブロアーモーター直前)に固定してやると効果的に冷却されるようです。アルミシャシーも不要になり余計な費用もかからず良い事づくめです。
        ブロアーモーター直前に配置された可変電源回路。良く冷えます

このような設置をする事で、下図のように外観上の変化は「ボリュームつまみ」とケーブルが増える事だけになります。
これから暑い時期を迎えますので、日中は直射日光にさらして約20日間の連続低回転運転を行いましたが、温度保護回路が働く事も無く、無事テストを終えました。
今回の成功は、Qベク エアーサンプラー開発当初に「フィルター固定部」と「ブロアーモーター部」を切り離した設計にしていた事により得られました。日本人は「ケシゴム付き鉛筆」的な発想で、テレビにDVDを組み込んだりするのが好きなようですが、あれは機械設計としては失格なんであって、可能な限りコンポーネントは機能単位に別にまとめられているべきものなのです。

この可変回路を初めて組み込んだ37号機は、東京都稲城市の市議会議員さんの許に発送されました。ボリュームつまみを、どの位置まで回した際に、どの程度の風量になるかをテストして、表を作成しなければ・・・。
             ボリュームつまみが新設された37号機の外観

エアーサンプラーの騒音対策②2013年05月22日 09:40

前回書いた騒音対策をまとめると次のようになりました。
   A.出てくる騒音を遮蔽するなどで閉じ込める
  B.騒音が出ないようにする
    B1.整流板などで排気部の乱流を抑える
    B2.吸入流量を下げる
       B2-1.ブロアーファンを静圧の低いものと交換する
       B2-2.ACアダプターの電圧を下げる
       B2-3.ブロアーの回転数を可変にする

まずは対策A。DIYショップで1200円の工具箱を買ってきました。これを遮音ケースにする目論見です。工具箱に吸排気の穴をあけました。吸気側は高価な専用フィルターを守るために配管材のフタが付けられるようにします。
               左手前から吸気し、右奥から排気します。

工具箱のふたを閉じると排気ができません。従って、排気孔が必要な訳ですが強制排気をしてエアーサンプラーの排気効率を上げるため、ここにパソコン用のケースファンを取り付けました。このケースファンは勿論、エアーサンプラー開発初期にいろいろ試していた時の部品の流用です。
                 強制排気用のケースファン

ちょっと判りにくいかも知れませんが、遮音ケースのふたを開け、エアーサンプラーをセットした状態を上から見たところです。左側が吸気で排気が右側です。ケースの内壁には、ウレタンスポンジの吸音材をベタベタと貼ってあります。使用しない時は、エアーサンプラー用と強制排気用の2台のACアダプターもすっきり収納できます。
               遮音ケースを開いて、上から見たところ

・・・で、効果の方は・・・。約7dBの騒音低下でした。予定では、強制排気にする事で排気干渉と思われる低周波のゴロゴロ音が取れるはずでしたが、全く逆で、シャーという高周波の吸気音が随分静かになりましたが、ゴロゴロ音は相変わらずです。まぁ、試作品としては成功だったとしておきましょうか。と、言うか苦労の割には効果は薄いという印象でした。

続いてB1の整流板による低周波の除去に取り組みました。外国の製品カタログを見ると下の写真のように排気部が延長されて、かつての蓄音機のラッパ管のようになっているものを見かけます。ひょっとすると乱流を整える効果があるのかなと思い、同様な延長部を紙で作り取り付けてみましたが効果はありませんでした。
                              拡声器のようなラッパ管付きの海外製品
いろいろ試みてみましたが、あのドラミングのような低周波の音源は、フィルターを装着した時のみ発生する事や、一定周期で規則的に発生している事から、使用しているフィルターの圧力損失(空気の通過抵抗)が大きい事により、排気部で、排気そのものと逆流して侵入しようとする空気がぶつかる事で発生する乱流が原因だと判断しました。これは、開発当初にプロペラタイプのファン(パソコンのケースファン)を使ってテストしていた時に、ファンから相当強い風が吹き出しているのに、風量を測ると5リットル/分程度しか吸引していない様な事がありました。線香の煙で調べると、プロペラの外側では十分排気しているのにプロペラの内側の回転軸に近いあたりでは逆に吸気している事が確かめられました。仮にプロペラがオランダの風車のような直線翼だったとすれば、同じ回転でも軸から近い部分は一定時間に空気に作用する円弧は短く、軸から遠いプロペラ端では長い円弧を描き、より多くの空気を吸込む事は明らかです。この結果、静圧が低いケースファンでは、いくら回転を上げても逆流量が増えるばかりで十分な吸引量を稼げない事になります。
台所換気扇によく使われるシロッコファンの一種であるブロアーファンで、排気と逆流の境界層がどのように存在しているのか、線香でのテストでは良く判りません。きれいな層流で排気するためには、プロペラ同様に軸に近いところは幅広にし、先端に行くに従って幅が狭くなるようなローターを用いるか、逆流を許さないくらいに回転数を上げるかくらいしか思いつきません。いずれにしても、B1なる解決法は今後の課題にせざるを得ません。ローターの特許でも取るつもりで流体力学を研究してみるのも面白そうですが、今はここまで・・・。

エアーサンプラーの騒音対策①2013年05月20日 13:48

Qベク エアーサンプラーを製作してきて一番の悩みの種は騒音です。貸出機の申し込みを受けて設置に伺ったものの、作動音を聞いた途端「この騒音では無理」と設置を断念されたケースが数回あります。個人的には毎分80リットルもの空気を、あんな通過抵抗の大きなフィルターを通して強引に吸込むのだから、ある程度の騒音はやむを得ないとは思うのですが、とは言え何とかせねばと考えてきました。
この騒音源には主に3種類あり、
1)モーターの回転音
2)密度の高いフィルターを空気が通り抜ける時の「ザーッ」という高周波
3)ブロアー排気部の排気干渉による「ゴロゴロ」という低周波のドラミング
このうち、1)についてはSAN-ACE97Bというブロアーの造りの確かさから、殆ど聞こえません。問題は2)と3)。この2つの騒音をどうすれば解消できるか?勿論、市販の据付機のように大きな防音ケースを用意すれば良いのでしょうが、そうもいきません。

解決の方法を整理すると次のようになります。
  A.出てくる騒音を遮蔽するなどで閉じ込める
  B.騒音が出ないようにする
    B1.整流板などで排気部の乱流を抑える
    B2.吸入流量を下げる
       B2-1.ブロアーファンを静圧の低いものと交換する
       B2-2.ACアダプターの電圧を下げる
       B2-3.ブロアーの回転数を可変にする
これらの各々を実際に試して効果を調べてみました。

まずは、騒音の測定から。後方1mの位置でiPhoneのアプリケーションで測定してみると大体76dBくらいあります。
最初にAの遮蔽ケースを考えてみました(続く・・・)

Qベク エアーサンプラーの話その52013年05月19日 22:45

【Qベク エアーサンプラーの仕様】
これまで、Qベク エアーサンプラーの開発経過を駆け足でたどりましたが、一連のテストを終え、次のような仕様で、この春から販売/貸出しを開始しました。
大きさ     :最大径147mm  全長240mm
重量      :約1kg
ブロアモーター:山洋電気B97(12V2.7A)
吸引流量   :毎分約80リットル(GB100Rフィルター使用時)
使用フィルター:ADVANTEC GB100R(125mm径)
付属品     :ACアダプター(12V3A)
         :GB100Rフィルター1枚
         :延長ケーブル(1.5m)
販売価格    :4500円
レンタル料    :1500円(回転数可変機 1ヶ月 フィルター1枚)
オプション    :GB100Rフィルター(5枚セット)   ・・・2000円
          :延長ケーブル               ・・・100円/m
          :回転数可変回路             ・・・840円(詳細は後述)
          :シガーライターケーブル(2m)      ・・・500円

         ※送料は別途かかります。
         ※レンタルは福岡県内を対象とさせていただいています。
【Qベク エアーサンプラーの特徴】
 数十万~数百万もする市販品のような高度な流量制御は一切行わず、市民が使える安価・簡便なエアーサンプラーです。但し、一番重要なフィルター部は市販品と同じ特殊ガラス繊維で作られたGB100Rを使っており、空気環境中の0.3ミクロンの微細な浮遊物を99.99%捕らえます。

Qベク エアーサンプラーの話その42013年05月19日 19:25

市販のエアーサンプラーには、毎分20~30リットルを吸引するローボリュームエアサンプラーと500~1000リットルを吸引するハイボリュームエアサンプラーに大別されます。この中間のものをミドルボリュームエアーサンプラーと呼ぶ事もあるようですが、このクラスに該当する機械はあまり販売されていないようです。・・・で、Qベク エアーサンプラーは80リットル/分と、この数少ないミドルクラスに位置します。
ハイボリュームやローボリュームと言うと「ハイ」は「ロー」の上位機種と考えられがちですが、そもそも両者の用途は異なっています。
ローボリュームエアーサンプラーは、1週間とか1ヶ月などと運転期間を長くとって当該地域環境の「平均的な汚染度」を調べます。 この運転期間中には、気象条件(天気・風向・風力など)が変化します。それらの影響が加味された状態量として空気の標本が作られる事になります。
一方のハイボリュームサンプラーでは、運転時間は長い場合でも24時間程度です。これは例えば原発事故などで飛来するプリューム(放射能雲)の動きを捕捉・監視するなど、想定される汚染の刻々の変化を見る場合に有効な機械です。
福島第一原発事故から2年が経過し、今、暮らしている場所の環境がどうなっているかを調べるのであれば、上の様な理由からハイボリュームよりローボリュームの方が適しているように思えます。・・・と言うか、二度とハイボリュームエアーサンプラーが必須な状況になっては困ります。

とは言ったものの、やはりハイボリュームなものも作っておきたいと言うことで1200リットル機の製作と言う寄り道もしてみました。Qベク エアーサンプラーと同じ構造・部品を用いて、フィルター保持部に径1mmの鉄格子(餅焼き網を切断)を埋め込んで補強し、ブロアーは100円で買った中古掃除機から外した300Wのものを取り付けました。テストの結果毎分1200リットルの吸引能力がある事は何とか確認しましたが、轟音がものすごく、とても24時間も回し続けられるものではありません。
第一、大抵の掃除機の説明書に書かれてあるように、この手のモーターの連続運転可能時間は30分程度しか保証されておらず、おそらくモーターのブラシが焼損して停止してしまうと思われます。

それでも、大事が起きた時にはQベクの誰かが、この機械を抱えて現地に駆け付け、辺りに大音響を轟かせながら24時間、或いは、モーターが壊れてしまうまで回し続ける・・・のかも。

                  1200リットル/分機の雄姿
          餅焼き網を円く切って埋め込み、フィルター保持能力を強化